― 参加者の声 ―
よすけ(20代)
高校2年生の時に父親を自死で亡くし、その頃から「身近な人を亡くした子どもとその家族のつどい」に参加していました。
子どものつどいの対象が18歳までということで、 高校を卒業すると居場所がなくなってしまうことを不安に感じ相談したところ、この「身近な人を亡くした若者のつどい」 が立ち上がりました。
父が他界して3年以上が経ち、自分自身はその頃よりも前に進めたと感じてはいるのですが、後悔や悲しみ、しんどさなど、まだまだ消化しきれていないものや生きづらさも残っています。
普段の生活では、なかなか話せない自分の悲しみや悩みなどを話せる” 居場所”、身近な人を亡くした同じ世代の人たちの話を聞ける場所として、つどいの場が僕を含め、 皆さんの心の拠りどころになるように、 僕自身も参加者の一人として今後も若者のつどいに関わり続けたいと思います。
むぎ(20代)
設立当初から 「若者のつどい」 に参加しています。 10 年以上前に父を自死で亡くし、今は大学院に通っています。
父が亡くなった当時は誰にも父の死について話をできず、 父の自死についてようやく話せるようになったのはつい最近のことです。
死別の衝撃と悲しみは、何年経とうと、さまざまな形に変わりながら私の心の中に住んでいます。悲しみに月日は関係ありません。
このつどいに参加して、年月が経った今だからこそ話したいこと今だから話せることが沢山あることに気づきました。
日常を過ごしていて、「あっ」と父のことを思い出し、そのことを話したくなった時、この会で話せることが僅かに父の死に対する 「話せない」 苦しみを和らげてくれました。
同世代の人と自分について話せる場所があることは、 とても貴重なことです。少なくとも私にとってはこの語り合いの場が、 日常を生きていく上でひとつの休憩所のような役割を持つような場所になっています。
はな(30代)
兄を亡くし10年程経ちました。兄のいない現実に一人で向き合うことはとても苦しいことでした。
友だちや家族ともちがう存在や、日常から少し離れて立ち止まれる場所ができてから、私の中で小さな変化がありました。
自分と似たような経験をされた方々と同じ時間を過ごしそれぞれが抱えている思いに触れることで、少しづつ自分の気持ちを整理したり打ち明けられるようになりました。
今もなお心の痛みや悲しみの波はありますが、そんな時も決して一人ではないということが今の支えになっています。
あゆむ(30代)
集いという場があるのはずっと以前から知っていたにも関わらず、わざわざ行くほど話したいことがあるのか分からず十数年経ってしまいました。
オンラインでの開催があることを知り、自分の部屋から参加できることがきっかけで初参加しました。
みなさんのお話を聴くことで悲しみが一気に沸き起こることや、答えが出なかった気持ちに折り合いをつけられたりと、思ってもいなかった沢山の気持ちの変化を目の当たりにしました。
何度か参加することで、凝り固まっていた気持ちが少しづつ柔らかくなっていく、そんな場であると感じています。
かつら(30代)
大切な人が亡くなって17年が経過しますが、大切な人を失った悲しみや自責の念は少しずつ和らぐものの、就職、結婚、出産etc...、時を重ねる毎に迎える節目がしんどくなったり、うらやましくなったり…。
そんな時に安心して自分の本音を吐き出せる場所、自分の想いを確かめる場がこうやってあり続けることがとてもありがたく、私の生きる糧にもなっています。
亡くなった人が戻ってくることはもうありませんが、こうやって大切な人の死を通じ、新たな出逢いと繋がることで、その人を近くに感じられる気がします。